住居費の節約を目指すときの目安
住居費の節約をすると生活の水準に大きな影響を与えます。
住居費を切り詰めすぎると豊かな生活を送れなくなるリスクがるので注意が必要です。
収入に対する住居費の割合として15~25%を目安にしましょう。
例えば、月収が40万円の家庭の場合には月額6万円~10万円の住居費が目安です。
年収480万円の家庭では住居費の年額は72万円~120万円が目安になります。
収入が大きい家庭ほど住居費の割合が小さくなるのが一般的です。
収入があるときには住居費の割合を増やして高級マンションに住むこともできます。
収入が低いときには15%では住む場所を見つけるのが難しい場合があります。
一般的には20%を基準にして考えると失敗がないでしょう。
持ち家か賃貸かによる住居費の違い
住居費の考え方は持ち家と賃貸では考え方が異なります。
ここでは持ち家での住居費の節約術を7つ詳しく紹介します。
その前に持ち家と賃貸での住居費の違いを確認しておきましょう。
持ち家の場合には住宅ローンを使って住居を購入します。
購入した後はローンの返済と住居の手入れ、税金が住居費として必要です。
賃貸の場合には賃料、共益費または管理費を支払うことになります。
賃貸では住居自体はオーナーの所有物なので最低限のメンテナンスで済みます。
ただ、賃貸では更新料がかかったり、退去時に修繕費用がかかったりすることがあります。
総じて見ると、住居費は持ち家でも賃貸でも同じくらいの水準になるのが一般的です。
住居費は土地を安くして節約
住居費は長い目で見ると土地を安くすることで節約できます。
持ち家の場合には建物と土地の固定資産税、都市計画税を毎年納めます。
建物は経年劣化によって資産価値が低下し、税額が下がっていくのが特徴です。
しかし、土地は劣化しないので路線価に基づいて土地の評価額が決定されます。
長く持ち家に住んだときには土地による税金の負担が大きくなります。
分譲マンションでは土地の持ち分が少ないので長期的には税負担が減るでしょう。
一戸建ての場合にも不用意に広い土地を買わないことが大切です。
土地が広すぎるときには分筆して一部を売ってしまうこともできるので検討しましょう。
中古物件で住居費を下げる
持ち家になるときには新築住宅を買いたいと思うことが多いでしょう。
しかし、新築物件よりも中古物件の方が住居費を下げられます。
同じグレードの物件なら新築よりも中古の方が販売価格が安いのが一つ目の理由です。
中古住宅でも住宅ローンを組めるので費用も工面できます。
中古住宅の場合には建物自体が経年劣化しているため、評価額も低くなります。
そのため、固定資産税と都市計画税も少なくて済むのが一般的です。
ただし、中古住宅は状態が悪いときにはリフォームが早期に必要になります。
丁寧にメンテナンスされてきた築浅の物件を選ぶことが重要です。
メンテナンスされていなかった中古物件はかえって高くつくこともあります。
エクステリアのランニングコストを減らす
持ち家になるときにはエクステリアにこだわりたいと思うでしょう。
一戸建て住宅では広い庭で生活を楽しみたいと考えるのはもっともなことです。
ガーデニング、家庭菜園、バーベキューをしたいというのが典型例です。
ただ、エクステリアのランニングコストが高くなってしまうことがあります。
エクステリアで節約するのは賢い方法です。
例えば、ガーデニングをして庭木を植えると剪定のコストが毎年かかります。
家庭菜園では種や苗木、肥料や水などを買って手入れをしなければなりません。
バーベキューでは機器のメンテナンスコストがかかります。
このようなランニングコストを抑えられるようにエクステリアを設計しましょう。
住宅ローンの返済の工夫をする
住宅ローンを利用して住宅を購入したときには返済方法の節約術を使いましょう。
住宅ローンは契約時点で決めたスケジュール通りに返済する以外にも方法があります。
例えば、繰り上げ返済をすることが可能です。
繰り上げ返済とは将来返済する予定だった金額を繰り上げて今すぐに返済する方法です。
繰り上げ返済手数料がかかることがありますが、借入期間が短くなって利息が減ります。
適切なタイミングで繰り上げ返済をすればローンの支払総額を減らすことが可能です。
また、住宅ローンは借り換えをすると負担が小さくなることもあります。
短期間で返済を終えられるようにすると節約になるのが一般的です。
金利が変動したときに借り換えをすると総額を抑えられる場合もあります。
リフォーム・メンテナンスを計画的に実施する
持ち家になったらリフォームやメンテナンスを計画的に実施することが大切です。
住宅は風雨や紫外線などの影響によってだんだんと劣化していきます。
良好な状態を保つようにメンテナンスをしないと、住宅の躯体が劣化してしまいます。
躯体が劣化すると建て替えをしなければならない状況に陥りがちです。
例えば、外壁や屋根の塗装は10年くらいで劣化します。
定期的に外壁塗装や屋根塗装をしてメンテナンスをすると家自体が長持ちします。
外壁や屋根そのものも交換が必要になるのでリフォームを計画しましょう。
住宅設備も劣化して入れ替えが必要になる場合があります。
定期点検をして入れ替える時期を見積もることがおすすめです。
住み替えの回数をできるだけ減らす
持ち家で生活するときには住み替えをできるだけ減らしましょう。
住み替えは住居費が大きくなる原因になるからです。
今住んでいるところから引っ越すには、新しいところで家を買う必要があります。
今の家を売却するか、解体するか、賃貸するかといったことも考えなければなりません。
住宅ローンが残っているときには、借り換えをして新しい家を建てることになります。
住宅ローンの残債が大きくなってしまって返済が厳しくなる場合もあります。
住み替えにもメリットはあるのは確かです。
老後に向けて家族暮らしから二人暮らしの家に住み替えると税金などの節約になります。
頻繁に住み替えをすると負担は大きくなるので、定住を基本として考えましょう。
建て替えよりもリノベーションをする
持ち家が古くなったり、設備の不満が出てきたりすると建て替えたいと思うでしょう。
建て替えは住居費の負担を大きくする原因になります。
解体と建築に費用がかかるだけでなく、新しい建物になって税金も上がるからです。
もし家の躯体がまだ丈夫で問題ないなら、リノベーションをするのがおすすめです。
リノベーションでは骨格部分を残したまま、必要な部分を工事して新しい家にします。
間取りを変更することも、住宅設備を丸ごと入れ替えることも可能です。
建て替えに比べると費用を抑えられるので効果的な節約術です。
工事の内容によっては住みながら作業を進めてもらえます。
仮住まいの費用も削減できるのでお得な方法です。